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赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝

こうなって欲しいなと読者が思っている方向に物語が動いていく。
でも、それは、読者にストーリー展開を読まれている訳ではなくって、主導権は、あくまで作者にある感じがして、すごい好きです。

石田 衣良と伊坂 幸太郎なら、あきらかに、伊坂 幸太郎の方がうまいと思うのですが、わたしが「読みたい」と思うのは、なぜか石田 衣良なんだなぁ。

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エンジェル

幽霊になってしまった男の話。
幽霊の先輩に、いろいろ教えてもらう。

他の幽霊も、けっこういますよ的なお話があったかと思うのですが、あんまり幽霊は出て来ませんでした。
これは、主人公が積極的に、幽霊とはかかわらなかったというだけのことかも。

幽霊なのに記憶喪失という設定が効いています。

なんか、悪役もみんな、それなりに魅力的ですよねぇ。主人公自体も、彼女を守りたいと思ってはいるけど、それほど悪役に憎しみを持っていたり、復讐をしたいと思っているわけではない。それよりは、淡々と真実を知りたいというのがあります。

その淡々としたところ、でも、不思議な泥臭さはあって、石田 衣良の書く物語は、なんか人が生きているなぁという感じがします。

ラストのどんでん返しも、でも、聞いたらものすごくなっとくした。
それでも、それでも、その中に「本当のこと」も、「優しさ」もあるのだなぁと。
それでも、「大事」なのだなぁと。
そして、それは彼の初体験での出来事へのメッセージでもある。

良い話です。

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骨音 池袋ウェストゲートパーク3

石田 衣良5冊目。

あきらかに、伊坂 幸太郎の方が上手いと思うのだけれど、時々、無性に読みたい気持ちになるのは、なぜか石田 衣良なのです。
とか言いながら、前読んでから5、6年たっていたりするのですが(笑)

まあ、正確に書くと、今回、なんでか無性に読みたい気持ちになったということですね。

格好良く、泥臭いです。
スタイリッシュさなら、伊坂 幸太郎。
でも、格好良さなら、石田 衣良。スタイリッシュと格好いいは、なんか、ニュアンスが違う。わたしの中では(笑)

泥臭いところが、好きなのかなぁ。
もちろん、計算して泥臭くしている部分も、ある気はするんですが…なんか、いいんです。計算よりも、勢いとか、浪花節菜部分が勝っているところが。

ラルは、けっこう低め。
でも、それも仕方ないのかもしれないと納得させられるところもあります。

でも、暴力描写のいたさは、実は伊坂 幸太郎の方が上。その生々しさが、ちょっと…と感じるところでもある。

……この2人を並べて考えるのは、正しいのか??

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波のうえの魔術師

実は、石田 衣良を読むきっかけになったのは、この作品のテレビドラマ「ビッグマネー」1でした。
まあ、あんまりテレビを見なくなってた時期だったので、かなりいい加減にしか見られてなかったのですが、なんか、気になるドラマでした。

これに出てくる老人が、植木 等で、これが格好いいんだ。

で、原作の「波のうえの魔術師」という原作があることを知って、読もうと思って、石田衣良に手を出したわけです。

あれから、数年(笑)。やっと、読めました。

老人の名前は、小塚。やっぱり、格好いいわ。

まあ、株の話はよくわからないので、途中、「なんのこっちゃ??」っていうのはあったのですが……。

ちなみに、これ、妹も読んでました。

「全然、おもしろくなかったわ」

という感想でした。
株とか、マネーゲームに、全然理解や愛がないのは、そういう血だからかもしれません。

でも、それなのにあの無精な人が(スマン)最後まで読んだというのはけっこうすごいなぁと思いました。
なんか、読ませるものがあるみたいです。

  1. ずっとなぜか、「ピックウェーブ」だと思っていた []

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うつくしい子ども

操り人形に殺されたからといって、そのその痛みや悲しみが減じるわけではない。
操り人形の操り手の背中には、やっぱり人形と同じ操り糸がついていて、永遠に合わせ鏡のようにそれが続いているとすれば、結局、罪は、「社会」とかそういった巨大なものにしか向けることができなくなる。

でも、操り人形の側でも、被害者側でもないこの視点は、とても、新鮮でした。

その立場に、主人公は、否応なしに立たされてしまうのだけど、わたしたちや、マスコミからすると、どうしてもその部分は、見えなくなってしまうから。

見えないものは、ないから見えないわけではなく、見ようとしないから、見えないのだと思った。